2015年5月11日月曜日

ニャンドゥティの道具について 組みひもディスク un aparato especial

今年の初めから、ニャンドゥティの道具についていろいろご紹介してまいりましたが、このたび、画期的な道具を発見いたしましたのでご紹介いたします。

というか、教えてくれたのは友人の「もこもこ、ふかふか 魔法の刺繍ステッチ: フリーステッチングニードルの技法とパターン&図案136 」の著者、Laura Amebaさんです。高円寺でお茶飲みながら、ブラジルのエリザベスさんが送ってくれたテネリフェの道具でニャンドゥティを作って見せていたところ、ラウラが「これって組みひもの道具にそっくり!」と 教えてくれたのです。(よく知ってるなあ)

さっそく、購入したのがハマナカさんから出ているこれでした。→ハマナカ 組ひもディスク H205-568

もともとは組みひもをつくるためのもの。これでニャンドゥティが作れるかやってみました。このサイズだと糸を挟む間隔が広すぎるので、中央の部分にカッターで切り込みを入れました。オリジナルは32箇所、糸をかけるところがありますが切り込みをいれて倍の64箇所に。

注!そもそもこのディスクでニャンドゥティを作ることは本来の用途ではありませんし、カッターで切り込みをいれたことにより脆弱になる可能性もあります!壊れたとしてもハマナカさんのせいではありません。念のため。

組みひも用についてきた糸をそのまま使用して、この糸にニャンドゥティの糸、DMCのコットンパール8番をひっかけていきます。
真ん中の穴からニャンドゥティの糸を出して、組みひも糸にかけます。
(写真は組みひもディスクよりも小さいミサンガディスクを未加工で使用しています→ハマナカ ミサンガディスク H205-589
横から見た図。ポイントは 二ャンドゥティの糸は溝の中に入れないようにすること。溝にはめるのは組みひも糸(この場合は赤の糸)のみです。

あとは本に載せた基本の作り方同様に反時計周りに放射状に糸をかけていきます。
このディスクのいいところは、糸をあらかじめ切る必要がないところ。玉のままどんどんひっかけていきます。ニャンドゥティの作り方で難しいのは糸のつなぎかた。とくにこの最初の放射状の部分を作るときは糸をつなぐと結んだ箇所が目立つので、最初にかなりの長さを切っておかないといけません。その糸が絡まったり布を刺していくうちにすれたり、、と扱いがやや面倒なのです。しかしこのディスクを使うと、ただ下の糸に引っ掛けていくだけなので、玉のままで大丈夫です。2色の糸を使いわけるのも簡単にできます。

試作品1
 使用糸はコットンパールの8番2色。模様の部分はアヴリルさんの糸を使いました。
 模様はオリジナルで「モンシロチョウ」をイメージして。
 64箇所に糸をかけて本数はさらに倍の128本になります。
 ひとつの模様に使う本数は16本

さて、ここまではサクサクとできます。
長所は
なんといっても布を張る手間がいらない
均等に糸が張れる
持ち運びが楽
布を外す手間がない
短所は
同じ大きさの円しか作れない。このディスクだと直径約14センチの円になります。(ミサンガディスクだと直径約9センチ)
本数も128本もしくは64本になります。伝統柄によくある12本を使用する模様を作るには、間に間隔をいれて他の小さな模様をいれるなど、少々の工夫が必要です。

しかし、円形のニャンドゥティはすべての基本。正確な円で作れることを考えればこの道具はかなり、使い勝手がいいと思います。

さて次の課題は糊付けです。次回は糊付けに挑戦したいと思います。

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